沖縄駆け足3日間(5)

2日目の最後は首里城である。
行ってきてからまだ2週間である(注:原文は2007年2月に書いたもの)が、もう記憶があやしい。 守礼門は何番目にくぐった門だっけ?
バスの駐車場から延々歩いて守礼門に着く。 門の額には「守禮之邦」と書かれている。

日本では室町時代初期だった頃、沖縄で互いに勢力を争っていた三山(北山、中山、南山)を中山王尚巴(しょうは)氏が統一して琉球王国が誕生する。 尚巴氏はすべての国民から今で言う武装解除を行い、首里を中心とする中央政権の行政組織を整えて平和な国づくり断行したのだった。
その後、以前から交易があった中国の明から、武器を持たない平和な国という意味の「守禮之邦」の称号を贈られ、1550年頃創建された首里門(守礼門)に掲げられたということである。

気が付いたことは、首里城にはいくつもの城壁はあるが日本の城のように外堀がない。
いくつかの門を抜けて一番大きな、入り口が3つある奉神門(ほうしんもん)をくぐると御庭(うなー)と呼ばれる広場を囲んで正面に首里城正殿、右に南殿、左に北殿がある。
正殿は国王が政治や儀式など行事を行うところで、南殿は日本的な儀式や薩摩藩の接待所だった。 北殿は多くの役人が詰めて公務を行うところで、また、中国の使者やペリー提督の歓迎が行われたところだそうである。
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現在の首里城は 1945年の沖縄戦で焼失したあと、(1709年に焼失して)1715年に建造された建物を元にして復元したものであり、北殿は資料展示室と売店、南殿は資料展示室になっている。 それぞれ順路に従い、南殿、正殿、北殿の順に中を見て回ることができるが、最大の見所はなんと言っても正殿である。 赤の総漆塗りに金を主体にした装飾がほどこされ、建物の外観の立派さもさることながら、内部も目を見張る見事さである。 というか、ここまでするかーと思ってしまう。
城というと、白壁に黒漆が日本の常識(?)だろうが、首里城は絢爛豪華な御殿という言葉がぴったりだ。 どうせ戦後再建された建物ではないかと侮ってはいけない。 一度はじっくり見学すべきだ。 そして王朝時代に思いをはせたい。
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琉球は 1879年(明治12年)の廃藩置県まで王国であったが、1609年には薩摩藩島津の侵攻に遭っている。 武力を持たないため、やすやすと侵略(?)されてしまったが、ずる賢い島津はそのまま王制を続けさせ、琉球の“看板”で各地から年貢を納めさせたり、中国との貿易をさせてその利益を 200年以上にわたり吸い上げていた。

帰り際、一旦御庭に出て傾いた日の光に映える正殿を見上げた。 閉館間際の人の少なさも手伝ってか、絢爛さの中にもどことなく寂しさを感じた。

以上で2日目の観光は終了、那覇市内のホテルへ向かった。 

ホテルは国際通りの外れにある。 国際通り沿道には観光客目当ての店が 1.6kmにわたって、ぎっしりと並んでにぎわっている。 ホテルが国際通り付近の地図を我々客に配ってくれたので、それを頼りに出歩いてみることにした。 目当ては平和通り・むつみ橋通り・市場中央通りにまたがる公設市場である。
国際通りの、牧志交差点から県庁方向に歩いていく両側に、飲食店、衣料品・食料品店、民芸品店など、多数の店が並んで、買わずとも目移りがしてしかたがない。 沖縄人(うちなーんちゅ)からは、一見して観光客ということが見えていることだろう。

信号のある交差点の、2つ目か3つ目のところで左側に平和通りを見つけたので、そちらに折れて歩いていく。 商店の建ち並ぶ道を 100mぐらい行って、公設市場の雑貨部と衣料部を見つけたが、あまり人けがなかった。 沖縄特有の派手でカラフルなTシャツや、「ちゅらさん」の勝子が着用していたデザインのエプロンなどが売られている。 どうやら地元市民を相手にした商売ではなさそうだ。

どうも入ってきた場所が違うようなので、衣料部の中を横切っていくつもの店を通り過ぎる。 もう、どこを歩いているのかわからない。 人2人が並んで通れないような、どうかすると魚屋さんの店の中を歩いている感覚にとらわれる、細い裏道のようなところを歩いていくと、そのうち食料品店などが多くなって、にぎやかな広い通りに出た。 人通りが多い上に道の両側を、店先を張り出して商品を並べているから、ますますもってごった返す。 

公設市場は市民の台所だと思っていた。 しかし、観光客のショッピングセンターと化しているようだ。 客の大部分が観光客に見えるし、果物屋の店先には東京や奈良などに宛てた宅配伝票を貼った、タンカン(沖縄みかん)の箱が積み上がっていた。
国際通り沿いの店だけでも、とても一通り見て回れないほどの数があるのに、わざわざわき道に入って市民生活の場にまで押し寄せる。 観光客とは貪欲なものだが、自分もその一人か。

かなり探してようやく目当てのマンゴーが2つだけあるのを見つけた。 しかし、今はマンゴーのとれる季節ではないから、ブラジル産ではあるが、まぁしかたがないだろう。 こんな時期、地元の人は買わないんだろうな、と思いつつ1つを買う。 パッションフルーツ2個とタンカン1kgも買った。 そして、別の店で沖縄産モズク1袋も買い、引き上げた。

観光客の心理として、地元の人がよく利用する、観光客が知らない場所にも行ってみたくなるものだ。 そこで何か良いものを見つけて得した気分になれば最高である。 おととし広島に行ったとき、ちょっとわき道にそれて入ったお店がとても良かった。
http://cavtot.at.webry.info/200606/article_1.html



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