本誌が付録か、付録が本誌か?

DigiFi(デジファイ)7号で、USB DACが付いたデジタルパワーアンプが付録になっている。 これが2980円とは高いのか安いのか? いや、十分買う気にさせる価格だ。 もしアンプが付いてないなら、500円でも買うこともなかっただろう。
画像

本と大きな箱がセットになっており、中を見るまで何が出てくるか心配になった。 表紙にある写真では、スピーカー端子やコンデンサー、USBコネクタなどから見れば基板が10cm四方ぐらいの大きさなのがわかるが、この大きな箱の中にはハンダ付けして組み立てる部品が詰まっているのかと、一瞬思ったからである。
画像

開けてみれば何のことはない、あとはスピーカーコードとUSBケーブルをつなぐだけの完成品が、小さな箱の中にあった。
画像


早速、音出しテストに DENON USC-XW33(6Ω50W、高さ約25×幅15×奥行ネット含まず約24cm)というスピーカーを接続してみる。 そしてスピーカーに耳を近づけてみると、小さくシーというノイズが聞こえている。 これが残留ノイズレベルだな。
画像

次にパソコンのボリュームを少し上げ、矢沢永吉のCD「E」を聞いてみる。 うーむ、音が出る(笑)  どうもパソコンで改めて音に聞き入るということがなかったから、こんなものなのかなーと良くも悪くも思わないのだが、永ちゃんの声が艶っぽいというか、何だか違って聞こえる気がする。
パソコンのボリュームをさらに上げていく(USB DACにはボリュームがない)と、部屋中に鳴り響くほどの大音量になるが、以外にひずみ感がない。 これは大したものだと思う。
最大出力が10W+10Wと書かれているがUSBバスパワーは5V0.5A、つまり2.5Wしか供給できない。 連続定格では1W+1Wがいいところだろう。 しかしそれにしては十二分な音量で聞けている。


オーディオ雑誌を買うのは二十数年ぶり、アンプをどんな形であれ買うのも30年ぶりぐらいだ。 なんとまぁ骨董品みたいな人間になってしまったなぁ・・。 それにしても、これで3000円かー と雑誌と付録の基板をしげしげ見まわす。

ところで、ちょっと気になった記事があったので・・・

136ページ、KEF LS50について、こんな記述がある。

“・・・非公開ではあるがクロスオーバー・ネットワークにもかなり高級な部品を奢っていて、そのためかS/N比の良さや弱音の明瞭さが際立っている。”

どうもおかしい。 スピーカーでS/N比を論じるだろうか。 アンプなど電子回路系での話なら分かるのだが、メーカーサイトで確かめたが内部にどうもアンプなど持っていないようだし。 クロスオーバー・ネットワークが半導体を含む電子回路なのだろうか。 通常、スピーカーのクロスオーバー・ネットワークならコイル・コンデンサー・抵抗などの組み合わせであり、ひずみは発生してもノイズは出さない。

もうひとつ、150ページの記事。

“・・・ボリュウムにはアルプス社製のポテンションメーターを搭載しているので、音の劣化が少ないこともポイントとなる。”

まず、「ポテンションメーター」ではない。 「ポテンショメーター(potentiometer)」である。
それから、この文章の書き方では、「アルプス社製のパーツなら何でも音の劣化が少ない」と言っているに等しいのではないだろうか。
「ボリュウムにはアルプス社製の、音の劣化が少ないポテンショメーターを使っているのがポイントだ。」と書いた方が正確な状況をあらわしていると思う。

この二つは同一のライターなのだが、もう少し文章を推敲したらどうか。 編集部でもちゃんとチェックしなくては。 こんなのでは本の「格」そのものを下げてしまう。 


そうそう、読んでいたオーディオ雑誌を買うのをやめた理由を思い出してしまった。 主観・聴感・感性・言葉の綾。 まことしやかにつづられる文章に、それが正しいか否かにかかわらず、辟易した事だった。


"本誌が付録か、付録が本誌か?" へのコメントを書く

お名前
ホームページアドレス
コメント