手記「ともしび」(9) 6月 22日~7月 4日
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昭和47年6月22日 木曜日
起床6時20分 就寝9時20分 体温36.5度 体調普通
7月から東京の病院に移ると、きょう先生から言われた。
東京の病院の方が先生としても都合がいいからと言われた。
私にはそれしか言わなかったけど、お母さんたちは移ること知っている。
別に気にしない。
今は先生に従っていなくちゃ。
昭和47年6月25日 日曜日 曇
起床6時10分 就寝8時20分 体温36.5度 体調良好
午前中、身のまわりの整理をする。
いろいろ余計なものがあるのにびっくり。
このノートを読み返して、まあずいぶん成長してきたなあと思う。
午後からひろしくん来院。
来て早々アルバムのことでけんか。怒って帰っちゃった。
いま思うと馬鹿みたい。なぜ?
あーあ、寂しい夜。
あしたの朝、電話であやまろう。
昭和47年6月30日 金曜日 曇
起床6時 就寝9時 体温36.3度 体調良好
きょうでこの病院ともお別れ。
ゆきこさんや、前、部屋が同じだったので気が合うみどりさんや、
さっちゃんたちに送別会をしてもらった。
ああ、これが退院の送別会だったらなあなんて思っちゃう。
送別会を終えて、窓から見慣れた夜景を見ていると涙が出てきた。
あしたからこの景色も見られなくなる。
昭和47年7月1日 土曜日 晴れ
起床9時 就寝8時 体温36.8度 体調普通
きょうから東京の病院。
車でゆられて1時間半。
横浜の病院より小さいけれど、それだけにかわいくてきれいな病院。
来て早々、新しいこっちの先生に今までの病気のことを聞かれた。
先生が替わるたびに同じことを言わなければならないので、
おっくうで仕方がない。
きょうは、飯岡先生は来られなかった。
夜になって窓を開けると星が少ししか見えない。
きたない空なんだなあと思う。
横浜の空が妙に懐かしい。
きょうは眠れそうにない。
ゆうこさん、ひろしくん来院。
昭和47年7月2日 日曜日
起床6時 就寝8時5分 体温39.2度 体調不快
朝から熱がある。
こっちに来て早々なので、上がったんだろうと先生は言ってらしたが、
多量の鼻血を見た。
三度も。どす黒い血。
私のからだ、どうなっているのよ。
昭和47年7月4日 火曜日 晴れ
起床6時15分 就寝8時20分 体温37.5度 体調普通
きょうからセシウムをかける。
何のためかよくわからない。
通いのおじさんがセシウム室の前の待合室で
「今はこの病気を恐れません。きっと良くなって見せます。」
と言ったのを聞いて、そこに誰もいなかったら声を出して泣き出したかった。
あのおじさんの明るさがこわい。
心の支えがほしい。
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昭和47年6月22日 木曜日
起床6時20分 就寝9時20分 体温36.5度 体調普通
7月から東京の病院に移ると、きょう先生から言われた。
東京の病院の方が先生としても都合がいいからと言われた。
私にはそれしか言わなかったけど、お母さんたちは移ること知っている。
別に気にしない。
今は先生に従っていなくちゃ。
昭和47年6月25日 日曜日 曇
起床6時10分 就寝8時20分 体温36.5度 体調良好
午前中、身のまわりの整理をする。
いろいろ余計なものがあるのにびっくり。
このノートを読み返して、まあずいぶん成長してきたなあと思う。
午後からひろしくん来院。
来て早々アルバムのことでけんか。怒って帰っちゃった。
いま思うと馬鹿みたい。なぜ?
あーあ、寂しい夜。
あしたの朝、電話であやまろう。
昭和47年6月30日 金曜日 曇
起床6時 就寝9時 体温36.3度 体調良好
きょうでこの病院ともお別れ。
ゆきこさんや、前、部屋が同じだったので気が合うみどりさんや、
さっちゃんたちに送別会をしてもらった。
ああ、これが退院の送別会だったらなあなんて思っちゃう。
送別会を終えて、窓から見慣れた夜景を見ていると涙が出てきた。
あしたからこの景色も見られなくなる。
昭和47年7月1日 土曜日 晴れ
起床9時 就寝8時 体温36.8度 体調普通
きょうから東京の病院。
車でゆられて1時間半。
横浜の病院より小さいけれど、それだけにかわいくてきれいな病院。
来て早々、新しいこっちの先生に今までの病気のことを聞かれた。
先生が替わるたびに同じことを言わなければならないので、
おっくうで仕方がない。
きょうは、飯岡先生は来られなかった。
夜になって窓を開けると星が少ししか見えない。
きたない空なんだなあと思う。
横浜の空が妙に懐かしい。
きょうは眠れそうにない。
ゆうこさん、ひろしくん来院。
昭和47年7月2日 日曜日
起床6時 就寝8時5分 体温39.2度 体調不快
朝から熱がある。
こっちに来て早々なので、上がったんだろうと先生は言ってらしたが、
多量の鼻血を見た。
三度も。どす黒い血。
私のからだ、どうなっているのよ。
昭和47年7月4日 火曜日 晴れ
起床6時15分 就寝8時20分 体温37.5度 体調普通
きょうからセシウムをかける。
何のためかよくわからない。
通いのおじさんがセシウム室の前の待合室で
「今はこの病気を恐れません。きっと良くなって見せます。」
と言ったのを聞いて、そこに誰もいなかったら声を出して泣き出したかった。
あのおじさんの明るさがこわい。
心の支えがほしい。
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