手記「ともしび」(19) 8月 20日~

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昭和47年8月20日 日曜日 曇

きょうも日の出が見られた。
一日をありがとう。


       夏を閉じる日    鈴木由里

  夏を閉じる日
  散っていく花びらに 少しの言葉がほしい
  空回りしている詩に 確かな鼓動がほしい

  夏を閉じる日
  ブランコの揺れる あの日に戻りたい
  開かれた白いページに 瞳を埋めていたい

  夏を閉じる日
  心を閉じて 一人でいたい



昭和47年8月21日 月曜日 雨

きょうも日の出が見られた。
雨の中に、私ははっきり。

もう1ページでこの「ともしび」も終り。
ここまでよく頑張ったぞ、由里。
きょう、母に
「ともしび」の2冊目にするノートを買ってきてもらった。

少し熱がある。
きょうは一日中雨で、寒さのためかな。

秋も、もうすぐそこまで。


がんばらなくちゃ。







1ページの、白い余白が残って、「ともしび」を鈴木由里さんが残してくれました。
(朗読ここまで)

(「ソング・サング・ブルー」 ニール・ダイアモンド)
(「悲しきジプシー」 シェール)
(CM)

今から4年前の、鈴木由里さんの、「ともしび」という大学ノートの手記をご紹介しました。そして、僕が、その頃、そして今も好きな「ソング・サング・ブルー」というニール・ダイアモンドの曲と、シェールの「悲しきジプシー」、由里さんが大好きだという、日記に書いてあった曲をご紹介して。

今年も、鈴木由里さんの手記をご紹介しましたが、群馬県前橋市にお住まいの とねりゅうぞうさんから、もうすぐ40歳になられるそうですが、「来週私もいっしょに祈らせていただきます。そしてもう一度生きていられることについて、考えてみようと思います」 えー・・、生きるということ、命ということについて、長い、お手紙をいただいておりますが、ご紹介できそうもありません。

であのー、、、○○(聞き取れず)のかなー、、あのー・・、、去年とはやっぱりちょっと違った形で僕は、あのー、、、彼女の、手記を受け止めたんですが、、うまく言えないんです。ただ、あのー、、思われるのは、、、、やっぱり、、んー・・、あの、高見順さんがね、、、「帰れるから旅は楽しいのであり、旅の寂しさを味わえるのも、いつかは我が家へ帰れるからである」と、つづられた、、詩があります。「死の淵より」という。で、あのー、高見順さんは、その自分の死を、悟って、で「死というものは、これは自然へかえる旅なんだ。自分は土へかえれるんだ」 そういう詩があるんです。 だから、彼女も自然へかえったんだ、というふうに、、思います。えー今年も、ほんとに冥福を祈りたいし・・。

あのー、、恥ずかしいですねー、いつも恥ずかしいです、これを聞くと。いろんな意味で。えー・・テーマ音楽出ますか? はい。
(テーマ音楽 「ラヴ・イズ・ジ・アンサー」 ヴァン・マッコイ)
えーテーマがBGMになりましたが、話すことがなくて、困っておりますが。えー・・8月21日の月曜日が彼女の最後の1ページで、、最後の1行が「がんばらなくちゃ」で、そして1枚の余白があって、、えー・・そして彼女が8月の29日に、、亡くなりました。

「九十九里が見たい」という、その、彼女の願いを聞いていたパックメイトの1人は、、九十九里浜の砂を、小包にして送ってくれたし、、彼女が深夜放送に手紙を書いたっていうのを紹介したら、、早速、何人かのパックメイトが彼女の病院へ訪ねてってくれたり、、、あのー・・彼女の死はやっぱり彼女だけではなくって、あのー広がって、それで、あのー・・確かに彼女は生きたんだっていうことを僕らに教えてくれたと思うんです。

え・・・何を言おうとしているのか分かりませんが、えー・・、そういうことです。で、あのー、、先週は、小樽のさかもとさんがね、僕の放送をよく聞いててくれた、、彼が死んで、、彼がコーヒーの粉を、、オブラートに包んで、起きてた、、そういう手紙をくれました。
最初の話に戻ると、高田○○○○(聞き取れず)さんがその、旅先の出ているときに一所懸命書いてる、、誰かが書いててくれる手紙が届くっていうのはすごいことだ。そういうことも思い併せて、やっぱり彼女はすごいな、って思うんです。やっぱり・・・つまり、1年間の旅に出てた僕は、、、、その届いてた彼女の手記をまた紹介して、、、がっくりしたりして。

それではまた来週。聞いててくださってありがとう。 火曜パックは小島一慶でした。

(ENDING)(昭和51年8月24日午前2時59分)

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この記事へのコメント

2016年07月23日 10:27
小沢純さん、Youtubeをご紹介いただいてありがとうございます。
1977年ということで、最後に放送されたともしびの録音ですね。10月からは、一慶さんから林美雄さんに代わってしまいました。

小沢さんのアップされたYoutubeの音声がとても明瞭で、私が書き起こした部分に間違いがあることが分かりました。参考にして訂正させていただくことにします。

また、朗読の前後の一慶さんの話の内容や、朗読テープで新しく発見できた部分をブログに書き起こしてよろしいでしょうか?

このコメント欄をもうご覧にならなくて、ご返事がいただけないかもしれませんが、その時は日を置いてブログにしますので、よろしくご了承ください。
小沢純
2016年09月01日 13:44
 私に、著作権があるわけでもなく 善意の保存者だと思っています。

私が死んじゃったら録音は、消えてしまいますので、ネットに出せるものは出してしまおうと、昨年くらいから始めました。
 この夏は、緊急入院などという目に遭ってしまい、健康がいかに大切か身にしみております。

 この夏も 改めて ご冥福をお祈りします。
2016年09月01日 17:46
小沢純さん、コメントをありがとうございます。
緊急入院されたんですか、どうぞご自愛ください。

13年前、具合が悪くて病院へ診てもらいに行ったら、そのまま9日間の入院になってしまったことがあります。大病じゃなく、ただの感染症だったのですが、主治医が退院させてくれなかったもので、9日間ウダウダ過ごしてました。
西日の入る窓際のベッドに横たわり、空を見上げながら「由里さんはどんな気持ちで毎日を過ごしていたのかな」と思ったりしました。
いちこ
2019年08月25日 00:56
検索してここに来ました。
パックで聞いてた時は中学生でした。あれからもう何十年も経ってしまいましたが、夏になると、鈴木由里さんのことを思い出します。
なんでもかんでも
2019年08月25日 11:37
いちこさん、コメントの書き込みをありがとうございます。
まもなく彼女の命日、もう47年も経ちますが由里さんはずっと心の中に残っています。

小沢純さんというかたが手記の最後の放送を録音し、Youtubeにアップされています。
https://youtu.be/d3b7GXEIu54